ゲーム概要

任天堂より1989年7月27日にファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。コピーライターの糸井重里が製作総指揮を務めたゲーム作品。主人公や仲間たちは超能力が使えたり、メカに詳しかったりと個性的なキャラばかり。そのほかにも斬新なシステムを多数搭載。アメリカの片田舎に住む少年たちが繰り広げる、ファンタジックで、ほのぼのとした壮大なストーリーが幕を開ける。

プレイ画面

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レビュー

  • ★★★★★ 5.0

    胸が締め付けられそうになる

    最後の方は胸が締め付けられそうになります。
    台詞などをあとで読み直してみると、また一層。

    テーマ、世界観にブレがありませんね。
    音楽、グラフィック、シナリオ、システム、すべてが唯一無比の世界観を作り出している。
    名作と言われるゆえんがわかりました。
    容量の限界の中、込められたものの密度の濃さを噛みしめながらプレイしましょう。

    ちなみに難易度はドラクエ2より少しだけ低いくらい。つまり、かなり高い。特に後半。
    システムも少々不便。
    でも挫折するのはもったいない。
    できるだけ攻略サイトなど見ないでクリアしましょう。
    大人なら絶対できますから。

  • ★★★★★ 5.0

    「エンディングまで泣くんじゃない」

    フィールドのグラフィックが、真上からの見下ろしではなくて、少し斜め上から見た色鮮やかなグラフィックに、とにかく気に入りました。
    フィールドを歩いていると、本当に冒険をしているかのような気分に感情移入できました。
    身を挺して助けてくれるバードマンなど、キャラクター達も個性豊かで、イースター村などの音楽も独特で好きです。
    色んな映画のオマージュ探しや、キャラクター達の会話も面白いです。
    最初、ラスボスの倒し方がわからず、ごり押しで戦っていたりしていました。

  • ★★★★★ 5.0

    2より1派

    もちろん2の愛らしさはGBAにはぴったりだし、雰囲気も優しくコミカルでとっつきやすい。

    けど、けどね、1のあそこまでぐいぐいと自分を引き込む世界観にはとても敵わない。

    ファミコンの音源のはずなのに聞いているだけで泣いてしまいそうになる音、エイトメロディーズ、シンプルだからこそ引き込まれるストーリー。
    ヒロインの女の子が出てくるところの音楽はね、ヒロインそのものの音楽なんでしょうね。
    少ない表現力でその女性の魅力を表現するってすごいことだと思いました。
    まずそれにやられたのかも。
    2のヒロインにはない魅力を感じました。すごいですよね。カラーも大した色がついていないし、音も2より単純な音で、そんなに話したりするわけでもないのに。

    街の人も、色もなく、音も単調だからこそ、糸井氏がいのちを吹き込んでいるのがわかる。
    2ほどコメディすぎず、でもおもしろく、ちゃんとおもしろく生きている。
    エイトメロディーズは本当にエイトメロディーズだけで成り立っていて、雑多なものはいらない。だからこそ美しい。

    2以降ただのコメディになってしまった戦闘音すらも狂気を感じさせる。

    オープニングは流しているだけで心が安らぎ、せつなさで涙が出てきます。
    かと思えばエンディングのゾッとする感覚は忘れられない…。

    難しいと言われますが、わたしは2のデパートの方が断然つまずいたのでそれほどではないと思います。
    序盤からレベルをちゃんとあげたら、とくにつまづくこともなく50レベル程度でクリアできました。(2はLV48くらいでもデパートクリアできなかった…2のが可愛いけど2のが難しいと思う。)

    追記:自分がやったのはGBA版なのだけど、難易度補正されてるのだろうか?
    レビューにあるようなとんでもない鬼畜さなんて全然感じず、割とスムーズにエンディングまで見られた。友人で挫折してる人はみんな大抵雰囲気で挫折してて、先に進めないような風でもない。
    もちろん、多少のレベル上げはしたんだけれど…。

  • ★★★★★ 5.0

    歌がうまい少年の冒険

    30年ぶりにマザーをやった。まずずっとわからなかったタイトルの意味がようやくわかった。世間では父性的なRPGがほとんどなのに対し母性的なRPGを作りたかったとのこと。こんな深い意味があったとはいくら考えてもわからないわけだ。ダンジョンに入ってもボスはいなくてメロディーを拾う、ラスボスは歌って倒す、そのあたりがそうなのか。さて始めはファミコンて今でもできるんだなあと思ったくらい楽しい。だがだんだん複雑になってきて町の人のメッセージが少なく次どこへ行っていいかわからなくてこまった。ダンカン工場なんか複雑すぎて死んで脱出。便利なアイテムはパン。使うとパンくずになり道に迷ってもすぐに戻れるというすぐれもの。その大事なパンをとうぞくカモメが持って行ってしまったときときたら無性に怒り爆発!もうカモメとは戦わん!即逃げ!テレポーテーション!ななめ歩きが新鮮だが狭いダンジョンではひっかかりまくってイライラがつのる、ほどでもないか。女の子はPSIが使えていいし悪い友達は強いからいい、だが一人目の友達はとくに最後は全く使い物にならないからすべてロボットだよりでレベルアップ。ボリュームがそれほどなくて10日ほどでクリア。いやあ楽しかった、名作は31年たっても名作なんだな。

  • ★★★★★ 5.0

    思い出補正は有れども、自分にとって最も大切なRPG。

    確か、自分がガキんちょの頃、誕生日にファミコンカセットを親に強請り、「赤いパッケージのアクションゲーム(名前は忘れた)」を買って貰う予定が、何故か店頭でこのソフトに惹かれ、何と内容も何も一切知らないまま買って貰った記憶が有ります。

    帰宅後パッケージを開封して、初めて「どうやらRPGらしい」と気付く。
    折り畳みの説明書一面に描かれた地図に吃驚。
    「この世界を冒険するのか〜〜」とワクワク感が抑えられなかった。

    現代アメリカ風味の世界観の中、広大な世界をテクテク歩きながら、斜めに歩けたり、フィールドからシームレスに街に入ったり、にいちいち驚く。
    意味も無く線路沿いを歩いたりしてた。
    戦闘後も、敵を「倒した」のでは無く、「我に返った」等の表現に子供心にホッとしたり。
    妙にポップな雰囲気の中、ヒネくれた街中の人々の言葉がやたらと印象的。
    幼心にドキッとする様な、何か人生の核心を突く様なテキストがそこかしこに散らばってたり。

    何で主人公の家にはいつもお父さんは居ないんだろう、と何とも足元の覚束ない様な不安感だったり、とある街での子供達との会話に言い知れぬ寂しさを感じたり、その裏に有る、スティーヴン・キングの作品に通底するかの様な不気味さだったり。
    この感覚、プレイしていて僕は本当に大好きだった。
    勿論当時はガキんちょだったから、これは後々振り返っての改めての感想ですが。

    そして、音楽。
    最早「バックグラウンド」とは表現出来ない、美しいメロディの数々。
    オープニングの曲、マジカントでのお城の曲("Wisdom of the world")、イースターの町の曲、フィールド曲("Pollyanna"、"Bein' Friends")、そして勿論、Eight Melodies。
    実は未だに、これらのメロディを耳にすると、ちょっと涙ぐんでしまう。
    懐かしくて、でもそれだけじゃなくて、心の奥底にある何だか良く分からんあったかいモノを引っ張り出される様な。。。
    Eight Melodiesなんて、反則でしょう。この曲は。本当に。
    これ聴くと、何故か、息子が生まれたばかりの時を思い出しちゃうんだよなぁ。
    何でだろなぁ。

    今思い出したけど、当時、このゲームをクリアした時、親も見てる中でクリアして泣いてる処を見られるのが恥ずかしくて、泣くのを我慢してた。
    エンディングで流れる「あの曲」。ずるいよね。

    今プレイすると、色々とバランスが取れてなかったり、移動が面倒だったり、時代性の違いを感じる点があるかも知れません。
    エンカウントが多いと感じる方も多分いらっしゃるでしょう。
    兎に角フィールドは広大だし、次何処に行けば良いか分からなくなったり。
    後半は戦闘もシビアになるし。

    けど、リアルタイムでプレイした自分には、少なくともこの作品が滅茶苦茶胸に突き刺さってるんですよね。
    これを超える傑作RPGが恐らく有る事を承知しつつも、でも自分の中ではこれが一番、というか。
    セロテープで継接ぎしてるトコも有りますが、ファミコンやSFCのカセットで唯一この作品だけ、箱も説明書も何もかも、当時のまま家に有るんですよね。それ位、好きなんです。
    全てのゲームの中で、最も、リアルタイムでプレイ出来た事を嬉しく感じる作品。
    僕にとっては、この「MOTHER」がそれに当たります。

    あ、もしかしたら、「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」が好きな人には、少し通じるテキストなんかも有るんじゃないかな、なんて思うんですが。
    ちょっと捩れた世界観とか。どうでしょう。
    ちょっとでも興味をお持ちの方、GBA版でも何でも、出来れば一度プレイしてみて欲しいです。

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最終更新日:2021年11月7日 PR