ゲーム概要
T&Eソフトより1993年8月6日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。テーブルトークRPG「ソード・ワールド」を原作とし、パソコンゲームのソード・ワールドPCのリメイク版で、小説『死せる神の島』が原作となっている。暗黒司祭マゼール・ソグランや邪神ミルリーフとの戦いへと話が進んでゆくことになる。全てのシナリオを経るためには、最低でも3回のプレイが必要である。
プレイ画面
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レビュー
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★★★★★ 5.0
RPG好きならプレイすべし!
富士見書房から発売された国産TRPG『ソードワールドRPG』のパソコンゲーム、『ソードワールドPC』をスーファミに移植したもので、ユーザー層の大半が子供であったスーファミにおいて、いささかマニアックに過ぎるゲームだった。
ソードワールドの特徴はまずキャラクタークラス(職業)という概念が無い事である。
技能(スキル)制を導入しており、経験点を消費して技能を取得、成長させていく。
また、武器、鎧の強さは重さ(必要筋力の大きさ)が大きく関わる。
筋力の無いキャラは、重い武器や鎧が装備できない。
どんなにファイター(戦士)技能レベルが高くても、装備出来る武器は、キャラクターの筋力以下の必要筋力の武器でなければならないのだ。
また、魔法使いの概念が面白い。
ソーサラー(魔術師)、プリースト(僧侶)、シャーマン(精霊使い)の三種類の技能があり、それぞれ制約が設けられている。
たとえば、ソーサラー技能を使う場合、魔法の発動体(メイジスタッフなど)を装備していなければならなかったり、鎧はソフトレザー(柔らかい革の鎧)までに限られる。
つまり、技能は自由に選択出来るが、それなりに制限がある為、技能を取りまくればいい、という事では無く、キャラクターの能力値に合った技能を成長させる事が重要になってくる。
ゲームの進行としては、宿屋兼酒場のような「冒険者の店」などで仕事の依頼を引き受け、ゴブリン退治や殺人事件などを解決していく。
次第に大きな事件に関与していくのだが、キャラクターの身の丈に合っている仕事から始まる辺り、違和感無く物語を楽しめる。
戦闘はシミュレーションゲームでお馴染みのヘクスを使ったバトル(ウルティマ方式)で、キャラクターがモンスターと接触すると、移動中の地形がそのまま戦闘シーンになる。
呪文の効果範囲や、隣接した敵としか殴り合えない、というリアルな戦闘が楽しめる。
文字だけの戦闘のRPG(ウィザードリィ方式)だと、標的にしていた敵が死んだ場合、すぐに違う敵を攻撃出来たりするが、そういった矛盾が解消されている。
また、経験点はミッションクリアで得る方式(モンスターを倒しても得られるが、雀の涙程度)なので、モンスターの大量虐殺を行う必要が無い。
この辺りのリアルさが好きで、色んなタイプのキャラクターでクリアした作品である。
小説版『死せる神々の島(上下)』にもハマったなぁ。
ゲームボーイアドバンスに移植するか、完全新作としてPS2やPSP、ニンテンドーDS辺りで出して欲しいものである。 -
★★★ ★★ 3.0
TRPGの長所は使えず短所は残った
TRPG(複数人で物語を共有するテーブルゲームの一種)のソード・ワールドというシステムを下敷きにしたコンピュータRPG。
とはいえ、TRPGの楽しさの骨子である自由度の高さや、頭を使って解決する楽しみ、多人数でワイワイやる楽しみを取り入れられるわけもなく。
しかしながら、2D6を乱数に用い、どんなに有利な条件でも36分の1の確率で確実に失敗する大味な判定システムや、敵味方ともになかなか攻撃が当たらないうえ最大HPが1?2桁なのにダメージのばらつきが大きい戦闘、下手でも何度でも挑戦できるただの繰り返し作業になってしまった鍵開け、いちいちどれだけの効果を狙うか決めなければならない魔法など、コンピュータRPGとしては面倒くささやつまらなさにつながる部分はソードワールドTRPGを引きずっている。
また、TRPGでは結構重要な知識・調査系技能や、戦闘に使うもの以外の魔法の使い道に乏しい、などの問題もある。イベントは総当たりで進められるようにできており、ろくに調査ができずに依頼失敗なんてこともないからだ。
なんだか、戦闘での強さしか考えないプレイヤーの集団に負けて、戦闘で解決できるシナリオしか作らなくなってしまったゲームマスターのキャンペーンを思い起こさせる。
補助魔法の重要性すら低い。実力が伯仲していると物理攻撃が当たりづらいし、強力な魔法を持つ相手に1ターンでも猶予を与えると危険なため、下手に防御を固めたり物理攻撃を強化するよりは数人で攻撃魔法を叩き込んで相手を黙らせるほうが有効だからだ。
キャラクターシートよろしく様々な数値や用語が書いてあるが、ソードワールドTRPG未経験者にはちんぷんかんぷんになる恐れあり。
理想は文庫版のルールブックでも見ながらプレイすることだが、そこまでやるのも面倒くさい。
そのくせキャラの覚えている魔法など欲しいのに見られない情報もある。戦闘用の魔法はわざわざ戦闘に入らないと確認できないとは…
キャラを自分で作れる楽しみを残そうとしたのだろうが、決められるのは主人公の名前と種族、性別だけ。グラフィックや口調は選べず、主人公はほぼ無個性に近いキャラで、ランダムに決まる能力値と育った社会階層以外は何もバックグラウンドを持っていない、ということに。せめて名前は能力値と出自のあとで決めさせてほしかった。
そんなどこの誰でもない主人公が、作成されるが早いかオープニングもなしに酒場に放り込まれ、依頼という形で提示されるシナリオを淡々と消化するという、ドラマ性もくそもない簡素な仕様。仲間の個性もよくわからないし、ドラマは脳内で補うか、小説版で補完するよりない。
TRPGのごとく各シナリオは短く、シナリオ中で分岐はあまりないし結果は共通だが、どのシナリオをこなすか(どこの町で依頼を受けるか)は選べる。選ばなかった依頼は消滅し、また、最大3つの依頼が同時に発生するので、最低でも3回は遊ばないとコンプリートはできない。また、同時に複数発生するうちのひとつは、最初のシナリオを逃すと途中からは入れない続きもの。どの依頼も発生地点は見られず、自力で探すしかない。
一周のプレイ時間は短い。シナリオ12回はTRPGのキャンペーンとしては大長編だが、コンピュータRPGとしてはむしろこじんまりとしている。
しかし何度もやり直すには、移動が遅くて面倒くさい。昔のゲームらしく、移動速度の割にダンジョンが広い。足が遅いと事件の調査も大変だ。
また、ラスト含めてシナリオ8つは共通であるため、全体の三分の二は同じシナリオをやらされるという難点も。ルート分岐直前のデータをコピーしても、4つは共通シナリオをやる羽目になる。
ルートによって手に入るアイテムの数とグレードがとんでもなく違うのもマイナス点。選んだシナリオ次第では金にものを言わせてドーピングしまくり大量の魔晶石で大魔法垂れ流しも可能だが、その逆もありうる。
なお、ほぼ全シナリオをプレイしないと事件の全容がつかめないのだが、必要なことは悪役が勝手にべらべら喋るので問題はなかったりする。
ちなみに町の数は5つで、町の間の移動は1画面の全体マップ。大陸のはずの舞台がものすごく狭く見える。
TRPGの再現にこだわったためにコンピュータRPGの利点が削られているような気がする残念な作品だ。それを除いても、全体的に粗削りな印象を受ける。
おそらく、自由度というものの実現に向けた挑戦の一つだったのだろう。自由度とドラマ性の両立にはもうしばらくかかる、そんな時代の産物なのであった。 -
★★★★ ★ 4.0
かなりオーソドックスなRPG
テーブルトークRPGの代表的な作品。SFC時代における数少ないファンタジーゲーム。
架空世界フォーリアを舞台に、壮大なスケールと感動の冒険が今始まる。
SFCのRPGとしてはかなりマニアックで初心者に対しての配慮は施されていはいるが、システムを理解するにはかなりの労力を必要とするかも。
まずやるべきことがたくさんあるんですよね。
キャラクター作りにはじまって、種族選び、能力値、技能の選択、そして登録して初めてゲームができるわけです。
システムは4つのサブコマンド冒険の記録、隊列変更、メッセージ、持ち物に分かれています。
移動は全体マップで行きたい場所を選んで進んでいきます。
各町にいろいろな施設や店があり、冒険者はそこで会話したりくつろいだりします。
そして仕事の依頼は冒険者の店で斡旋してもらうことになります。その他宿泊やレベルアップもここで行います。
戦闘は上から見下ろすタイプで、パーティーがモンスターに接近すると自動的に戦いが始まる仕組みです。
攻撃は物理と魔法に分けられます。状況によって使い分けることが大事だと思います。
最初にいろいろとやることはあるのだが、設定さえ完了してしまえばそれ程おかたいRPGではないと思いますよ。
基本は仕事の依頼を引き受けて、それを淡々とこなしていくような感じでしょうか。
仕事の内容もけっこう似たり寄ったりで単調な面はあるかもしれない。
戦闘は戦略性はあまり必要としないと思うが、けっこう時間がかかります。
めんどくさく感じるときがあります。
ゲームを進める上でのコツは、バランスのいいパーティー編成と魔法の使いどころ。
そして行き詰ったら少し遠出をして情報を収集してみよう。
まあゲームに慣れてしまえば意外とスムーズにクリアできると思いますよ。
なお原作は死せる神の島上下巻です。 -
★★★★ ★ 4.0
思い出のソフト!
小学生の頃遊んだ名作です!
遊び始めた当初は、ファンタジー用語(エルフ族やレンジャー等)を全く知らず、RPG入門者だったので難しかったです 。
しかし数年後に本家のソードワールドTRPGを知り、関連書籍を購入し勉強すると、SFCもTRPGも一気にはまりました♪
更に私も超ファンタジー好き人間になってしまいました(^-^;
ゲーム内で用語説明やチュートリアルがなく、初めてだと少し難しいRPGです。慣れてきたら奥深さを面白く感じると思います。
また、音楽はサントラが欲しくなるほど、一曲一曲に感動する位素晴らしく、今でも私の頭の中に残っています。
ボリュームはちょうどいいかもしれませんが、私はまだ少し遊んでいたかったです。
ゲームとしてもファンタジーの教材としても、思い出のソフトです(^^) -
★★★★ ★ 4.0
特に音楽が良い
このゲームは特に音楽が良い。
文字で音感を伝える才能がないため、お伝えできないが、機会があれば是非聞いて欲しい。
ゲーム自体は、当時の小説で出ていたストーリーを軸としたTRPG風のゲーム。
登場人物も、小説に出てくるキャラ達である。
レベルは5までしか上がらないが、マルチシナリオを採用しているため、全体では十分なボリュームがあり、繰り返しのプレイも可能。
もう少し長くプレイできれば・・・といったところで終わるのが少し残念。
このような形式のオンラインゲームが出ればなかなか良いと思う。
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関連ゲーム
ソード・ワールドSFC
T&Eソフトより1993年8月6日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。テーブルトークRPG「ソード・ワールド」を原作とし、パソコンゲームのソード・ワールドPCのリメイク版で、小説『死せる神の島』が原作となっている。暗黒司祭マゼール・ソグランや邪神ミルリーフとの戦いへと話が進んでゆくことになる。全てのシナリオを経るためには、最低でも3回のプレイが必要である。ソード・ワールドSFC2 いにしえの巨人伝説
T&Eソフトより1994年7月15日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。前作『ソード・ワールドSFC』の舞台だったアレクラスト大陸東の国オランからアレクラスト大陸の西端の村パルマーを繋ぐ「自由人の街道」を旅するシナリオであり、旅の中で様々な事件に遭遇する。シナリオはほぼ一本道だが、ゲーム最後のプレイヤー選択によって2種類の結末に分岐するマルチエンディングである。他のスーパーファミコン(SFC)ソフトを探す
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最終更新日:2021年6月27日 PR