ゲーム概要
チュンソフトより1994年11月25日にスーパーファミコン用ソフトとして発売された。『弟切草』に続くサウンドノベルシリーズ第2弾。背景の上に文章が表示され、時折現れる選択肢を選んでいくことで様々な物語が展開する。真冬の雪山のペンションを舞台に、そこで起こる不可思議な殺人事件の謎を解くことが目的だが、多数あるエンディングの関係から、目的とずれた結末を迎えることがあるのも特徴の一つとなる。
プレイ画面
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レビュー
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★★★★★ 5.0
私の人生で頂点に立つゲーム! 星10
当時中3、リアルタイムどころか発売日当日に周到に貯めていた小遣いで学校を終えてから買いに走りました。
冬のことで、母から節約のため暖房を控えさせられた部屋で凍えながら夜中までプレイ。
真理の叫び声で体の芯まで凍り付いて身動きが取れなかったのはもちろん私だけではないですよね?
この時、本当の恐怖とは幽霊とかではなく、実体を持った頭脳明晰な殺人鬼なのだと実感しました。
弟切草のファンでしたが、超常現象系ホラーから打って変わって、典型的”吹雪の山荘”での謎解きミステリーになっており、そこから我孫子武丸氏全巻から京大ミス研繋がりで綾辻行人、→京極夏彦へと高校3年間(以降ずっと)のミステリー一辺倒へのつかみを華々しく飾っていただいた珠玉の一本でした。
今の学生さんは何とも感じないだろうけど、当時は写真のようなグラフィックに『すっげえ!!』と目を見張り、文章と連動したSEに『おおお?』と分かりやすい反応をしていましたね。
けど、本作が名作中の名作と語り継がれるのはやはり、脚本そのものとBGMに他なりません。
自称、かまいたちの夜マニアで、リアルタイムでサントラにガイドブックを所持しており現在もサントラを愛聴してます。曲数が多いのにCDの容量上、1トラック1サイクルしか載せられないのが残念でしたが、いまではYouTubeでうまく無限リピートされたのが落ちていますね!お好きな方は是非ともどうぞ!
公式ガイドブックにペンション・シュプールがクヌルプとして現存しているのを知ったときは、いつか絶対にここに泊まりに来よう!!と意気込んでましたが、まだ残念ながら実現は果たしていませんね(笑)
登場人物の”香山社長”があの中で唯一の携帯電話所持者、というのがとても時代のギャップを感じさせます。
とにかく面白いので、すべての人にプレイしてもらいたいですね。 -
★★★★★ 5.0
外は明るいのに怖くなる・・
スーファミはお爺ちゃんの家の2階の部屋にあって、これをプレイする時は1人でそこに篭らなければなりませんでした。何度怖くて自分の家でやりたいと思ったか・・・(笑)後ろの棚に置いてある人形達に妙な気配を感じたり、ちょっとした物音にビクついたり。ゲームなのにこれだけの恐怖を感じさせることが出来るんだ、と子供心に感心しました。心臓バクバクしながらね。
なぜこのソフトを手にとったのか定かではありませんが、たぶん意味深なタイトルに惹かれたんだと思います。「かまいたち」とは、突然切り傷がつけられる不可思議な現象の事ですが、本作ではそれが様々な意味合いに変化しプレーヤーを楽しませてくれます。中でもスパイ編は、ところどころにリアルさがあって印象的でした。音楽も「かまいたち」の世界を的確に表現しています。
また選択肢によってハッピーエンドも悲惨な最期も待ちうけているという内容は、プレーヤーの思考・判断力に全てが掛かっており緊張感たっぷりです。犯人の目星がついても一歩判断を誤れば、自分だけでなく皆が窮地に追いやられます。でもそんなバッドエンディングも見なきゃ、新たなストーリーが追加されないというのも上手い。実は「しおり」をピンクに変えてからが面白かったりするのですが、田中さんが・・・(言えない・・私は色んな意味で鳥肌が立った)
色んなサブストーリーはあれど、やっぱり「かまいたち」の基本はミステリー。普段はちょっとまぬけで頼りない主人公を駆使して、雪で閉ざされたペンションで起こる殺人事件を一刻も早く解決しましょう。「かまいたち」の世界はそこからどんどん広がっていきます。 -
★★★★★ 5.0
今夜12時誰かが死ぬ
のフレーズでお馴染みのかまいたちの夜です。
中学校1,2年のときの事でした。
なぜか父がこのゲームを買ってきたので兄と二人で「とりあえずやってみよう」となりハマったのがこのゲームです。
サウンドノベルというジャンルは初めてで、言うなれば、小説をゲームで楽しむ。という感じはないでしょうか。
正直なところ、私はそれまでは全然読書はしていませんし、文章を読むというのは苦手でしたが、ものすごく楽しめました。
理由は、ジェットコースターのように展開するストーリーです。
選択肢を選びながら話に身を任せるという感じなのですが、中には変(?)な選択肢やネタとして選びたくなるようなものもあります(笑)
一部、それをやったら殺されるのもあるので要注意ですが・・・。
そんなネタみたいな展開から殺人現場を目撃して、深刻な状況になる描写は息をするのを忘れたように画面にくぎ付けになってしまいました。
ほとんど話とは関係がないですが、「時間」の描写が印象的でした。
鳩時計が時間を教えてくれますが、「僕の時計より少し早い」「もう○時だ」とか、時折事件から関係ないような状況描写があるからこそ感じる臨場感というものがありました。
後は、FFのような壮大なフルオーケストラチックな音楽ではないですが、絶妙な雰囲気を彩る音楽が今でも忘れられません。
推理している時、戦闘になるとき、懐疑的になるとき。陽気な雰囲気な人物が現れるとき。など。
ほぼシンセサイザーで作曲されているようですが、あそこまで音の表情を操っている音楽はそうは聞きません。
たまに、youtubeでUPされているサントラを聞いています。
賛否両論あるかもしれませんが、有名小説をこういった形でサウンドノベルにしてちょっと形を変えてゲームにするとかできないのでしょうか??絶対買います☆彡
ですが、昨今PS4のようにグラフィックが鮮明になってキレイがが当り前の世界になりました。
こういう一部はゲーム側で演出して、一部はプレーヤーの創造に!というゲームは今の時代に合わないのかもしれません。
グロテスクな表現も緩和されて、そういうリアルな映像のがウケがいいようです。
時代というか、今では稀なゲームかもしれませんが、このゲームをプレイできて楽しめた人は貴重な体験ができたのかもしれません。
古き良き時代の名作だと思います。 -
★★★★★ 5.0
何度も死んだ…
懐かしい…。
自分が小学5年の冬、発売してから間も無くねだりまくって買って貰いました。
初めは何度も何度もバッドエンドで死にまくり、犯人にやられてようやく犯人が誰か解り、序盤の推理で犯人当ててハッピーエンドで「このソフトもうクリアしたわ、つまらん」とか思ってた。
で、友人に貸したら「なんかスパイの話が出てきたけど面白いねアレ♪」とか言われてビックリ!
殺人事件以外に違うバージョンの話があったの!?と。
一通り友人がやり終え戻ってきたソフトをプレイして、やればやるほど色んな話が増えてゆく奥の深さに感動。
釜井達の夜に爆笑。ノヨル・カーマイに大爆笑。
サントラやドラマCD買うまでになってしまった…のはいいがまだ聴いたこと無い曲目があるのに気付く。オカマ編、血の付いたメッセージて何?
結局全クリしたのは中学3年の終わり頃でした(笑)
やっぱりかまいたちの夜はスーファミソフトが一番かな。
チャートが無い分手探りでプレイする手間の要り様がすごく良いです。
文句なしの星5つですね。 -
★★★★★ 5.0
「サウンドノベル」というジャンルを確立させた傑作
1998年にPS版『かまいたちの夜 特別篇』としてリニューアルされていますが、私は断然、恐怖感を煽る意味でもPS版より難度の高いスーパーファミコン(SFC)版をオススメします。
理由としては・・・
1.フローチャートが無い
(※シナリオの進行具合が確認できないのと、好きな場所から再開できないので、自分は進むしかなく、正しい選択肢を選んだのかすら分からず、不安と恐怖感に苛まれます。)
2.手動セーブがない
(※自動セーブにより途中再開は可能ですが、フローチャートが無いことも加えて少し前に戻ってやり直しが出来ないのが、選択時の緊張感を演出します。特に3回のみチャンスがある犯人当てのシーンを逃すと・・・)
3.エンディングリストが無い
(※自分の達成度が分からないので、どれだけ進んだのか、どれだけ進めれば良いのかわからない、まさに雪山に取り残されたような不安感を煽ります。)
・・・以上3点が挙げられます。
PS版はグラフィックとアニメーション部分、音質、音源の向上が著しいものの、どこでもセーブ可能でシナリオの道筋を辿り、戻ることも出来るフローチャートが親切すぎてはっきり言って恐怖感がイマイチ伝わってこない作風になってしまっています。
(※間違った選択肢を選んでもすぐに戻って回避できてしまうため、前に進むしかないSFC版の不安と緊張感の演出には遠く及びません。)
いまさらSFC版ではありません。
今だからこそ原作にあたるSFC版のゲームクオリティを堪能してはいかがでしょうか?
ただし、並大抵の努力では自力完全攻略は不可能です。
その理由は割愛しますが、それもPS版との決定的な違いです。
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最終更新日:2021年7月18日 PR