ゲーム概要

ビクターより1994年7月15日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。ファミコンで発売された『サンサーラ・ナーガ』の続編。主人公を操作して、竜苑に火を放ち逃亡した天才竜使いである「少女アムリタ」を追求するため、8階層からなる「カーラチャクラ」と呼ばれる世界を冒険する事を目的としている。前作に引き続き、キャラクター・デザインは桜玉吉が担当している。

プレイ画面

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レビュー

  • ★★★★ 4.0

    人は選びます

    最近、本当に偶然Amazonで見つけて初めて知っていわゆるジャケ買いのような感じで購入したゲームです。

    ・シナリオ
    好みでした。BGMと相まって全体的に言いようのない寂蒔感が漂っているのに言ってしまえばラスボス直前まで同時にゆるい雰囲気もあります。そこのところのバランスが独特で、人は選びそうですが合えば抜群だと思います。やや説明不足ではあるものの特に終盤からの展開は素晴らしいです

    ・システム、UI
    目新しいものはありません。UIも不親切です。ごく普通のドラクエ型RPGで、戦闘のバランスもあまり練り込まれていません。特に中盤から終盤にかけて雑魚の強さが急上昇していき、テンポが良くないのもあって雑魚戦がどんどん苦痛になっていきます。マントラ(他作品における魔法に該当)やブレス、アイテムの効果も直感的でないネーミングの割にはゲーム内での効果の説明がほぼなく、どれがどのような効果なのか初見ではさっぱりです。

    ・グラフィック
    特筆すべき点はありません。シナリオ途中でパーティインする仔竜の成長に合わせてフィールドアイコンからステータス画面まですべてのグラフィックが変わっていく辺りが中々、といった程度でしょうか。

    ・音楽
    数は少ないものの、粒ぞろいです。特にフィールド曲ととあるマップだけで流れる空中庭園という曲は個人的にはゲーム史に残るほどのシロモノだと思います。ただ、いわゆるボス戦曲が一切なく、最初の雑魚からラスボスまで同じ曲というのはどうかな、と思います。

    正直なところ、シナリオ以外はクソゲーに近い凡ゲーといった印象でした。その評価をシナリオ1本でぶち上げるスタイルという意味では、データイーストのヘラクレスの栄光3に近いな、と思いました。とはいえあっちほどの爆発力はなく、良質なシナリオによってクソゲーではなくなった、という程度に収まっています。客観的に言えばあまり良い評価はできませんが、シナリオさえ合えば生涯心に残るゲームたり得るでしょう。私のように。

    ・余談
    ゲーム中に立ち食い蕎麦屋がちょくちょく出てきます。たまにシナリオにも絡んでくるので確実に立ち寄ることになるのですが、妙に蕎麦が食べたくなります。食レポなどほとんどなく、蕎麦をすするSEも、ましてや蕎麦のグラフィックがあるわけでもなく、メニュー画面で食べるもの選んで金が減るというだけなのですが、何故か妙に蕎麦が食べたくなります。そういった意味では夜中のプレイは推奨しません。夜泣き蕎麦を求めて外出するのは構いませんが、このゲームはとある消耗品(もちろん説明なし)がないと自由なセーブができないのでご注意を。

  • ★★★ ★★ 3.0

    まあまあのゲーム

    システム的にはオーソドックスなタイプのRPGでした。
    他のゲームと違うのは、このゲームは主人公とドラゴンが世界を旅すること。
    ファミコンの1と比較してグラフィックが良くなっていて綺麗。
    でも1の方が面白かったな。
    戦闘がつまらない。同じことの繰り返しだし敵がかたいので1回の戦闘時間が長い。
    場所の移動で、画面のつながりが分かりずらかった。
    1では戦闘後、敵が落としたアイテムで武器や防具をつくれて楽しかったのに2ではなくなっている。
    1のゆるい感じがなくなっていて残念。
    ゲームは丁寧につくられていると思う。

  • ★★★ ★★ 3.0

    かなり独特の雰囲気をもつゲーム

    この世界全体が階層構造になっており、輪廻転生をモチーフにしたゲームとなっている。
    あまりにもキャラクターとこの世界のミスマッチに唖然とするが、それもまた狙いなのかも。
    最終ダンジョン近くでは狂ったようなBGMが流れたり、戦闘自体かなりテンポ悪く、PLAYする人を選ぶかもしれん。
    EDもけっしてハッピーエンドではない。
    又このゲームのテーマ、輪廻転生をゲームにも反映させるためかED後データが消え、スタートからになる。
    これを防ぐにはデータを寸前に二つ作るしかない。

    このように、DQのような普通のRPGでは無いのでご注意あれ。
    ちなみに私の中でこのゲームは名作に分類されている。

  • ★★★★ 4.0

    はらたまスタンプ押し忘れた?

    ヒンドゥー教をベースにした世界で竜使いの主人公となり言葉を話す謎の〈白竜〉と共にギルドを裏切った幼なじみ〈アムリタ〉を追うという筋書きのRPG。
    主人公は男女から選べ装備可能品に違いがある(男は斧を装備でき女は鞭や簪を装備可)がストーリーに違いはない。
    このゲームの特徴として戦闘終了後に倒した敵を〈獲物〉にして『はらたま』という立ち食いそば屋(!)に売却し金にするかその場で竜に食べさせ〈経験値〉にするかという選択がある。
    『この敵は高く売れるかも?』などと考えるのはなかなか楽しい。そして高く売れそうな敵は画面いっぱいに描かれたデカキャラだったりするがこの見せ方は新しかった。
    しかし実は竜に食べさせても能力変化などはなく獲得経験値の〈十分の一〉が加算され体力が回復するだけなのだ。
    そこで敵が弱く獲得経験値も低く子竜も連れていないゲーム序盤はなるべく食べさせずに獲物として捕獲しておいていずれ産まれてくる子竜の〈子育てイベント〉のためにとっておくのが賢いだろう。
    というのも〈子育てイベント〉は主人公1人で(白竜は病院で子竜の面倒を見ている)獲物をとってこなければならないゲーム上において非常に面倒かつシビアなイベントなのだ。
    なお子竜は蒼・赤・緑の三種から二種を選ぶことができる。蒼竜は力に優れるがブレス(攻撃魔法みたいなもの)やマントラ(回復補助魔法みたいなもの)は一切使えない。赤竜はブレスを使える。緑竜はマントラを使える。この選択もなかなか楽しくゲーム全体の難易度を左右する。
    ゲーム中盤からは金が余るようになるが油断してはならない。終盤に物価上昇と共にルピーからメガルピーに通貨の切り上げが行われるのだ…!その前に一定時間敵を出なくする〈ラサの水〉や敵を即死させる〈おいらんのなげき〉などは買い込んでおこう。

  • ★★★★ 4.0

    忍耐を要するが、結構好き

    ・なぜか「話す」と「調べる」がLRボタンに別個、振り分けられていてややこしい操作性。
    ・移動中、味方のHPなどのステータスを確認するのに、いちいちメインメニューの下のほうを見なければならない。
    ・しかし、メニューを開く時のレスポンスが悪いので、ヒットポイントなどの現在状況を確認するのがめんどくさい。
    ・レベルアップせず(階層を上がるごとにパワーアップあり)、壊れる武器防具の維持費がかかり、序盤と最強の武器が手に入る終盤以外は、戦力的にお荷物でしかない、逆にこっちがペット状態の主人公。
    ・足の遅い時と、サンダル類によって足の速くなった時でも同じぐらいの歩数で敵とエンカウントするので、
    相対的に高く感じるエンカウント率。
    ・エンカウント率が高くても、序盤から中盤ぐらいまではザコ敵の体力もそこまで高くなく、割と早めに倒せるが、終盤はいくらブレスや攻撃を浴びせてもなかなか倒れてくれず、イヤになるザコ戦。
    ・進行上のヒントが少なく、次、どうすればいいのか、分からなくなることもしばしば。
    ・グラフィックもFC並み。

    と、ストレスばかり感じるが、なんだろう、、、この独特の世界観。結構すき。
    アムリタと、そのドラゴンを追いかけて、崩壊していく世界を上へ、上へと駆け上がっていく、このストーリー。
    そしてそんな世界に住む、奇妙で不条理な人々。
    それが桜玉吉の絵と相まって、混沌とした幻夢感、虚無感を味わえる。

    さらに中盤ぐらいに、意味不明で必要性を感じないイベントや展開があり、世界が崩壊していく設定だが、それより先にゲーム自体がとろけかかっている感じが面白い。
    (製作期間の都合でやっつけ仕事になっていると言われればそれまでだがw)

    それに仔竜も結構かわいいし。自分のだけじゃなく、他の竜使いが連れているのも。

    しかし、ラスト部分とエンディングはもう少し力を入れて欲しかったな。
    せっかくここまで登ってきたのに、もうちょっと、こう、盛り上げかたがあったんじゃ無かろうか。
    白竜の行動といい、説明不足の感もあった。

    多分、子供の頃にやっていれば、途中で挫折したろうなと思われる出来だが、今やってみると、クリアして良かったと思うゲームでした。

    それにしても、やってる途中も思ったが、押井守ってマッチョ思想だよなぁ。

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最終更新日:2021年6月28日 PR