メモリーズオフ#5 とぎれたフィルム
(SuperLite2000シリーズ)

Memories Off #5 - Togireta Film - SuperLite 2000 Series
★★★★4.0(4件)
機種
プレイステーション2 (PS2)
ジャンル
アドベンチャー (ADV)
発売日
2006年10月26日
メーカー
サクセス
定価
2,000

ゲーム概要

サクセスより2006年10月26日にプレイステーション2用ソフトとして発売された恋愛アドベンチャーゲーム。人気ゲーム『Memories Off』シリーズ第5弾。映画製作という夢を持つ主人公・河合春人は、友人でライバルの日名雄介の死によって、夢への情熱を見出せなくなってしまう。彼を殺したという少女と出会い、春人にかけがえのない想いが宿るとき、途切れたフィルムが静かに回り始める。※廉価版の前期版

プレイ画面

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レビュー

  • カズタマ

    ★★★★ 4.0

    投稿日:2024年4月14日

    メモリーズオフ #5 とぎれたフィルム(SuperLite2000シリーズ)

    『メモリーズオフ #5 とぎれたフィルム(SuperLite2000シリーズ)』は、映画作りを夢見ていた主人公・河合春人が中心となる恋愛アドベンチャーゲームです。春人は幼馴染の日名雄介、観島香月、小津修司と共に映画サークル「CUM研」を結成し、映画製作に情熱を注いでいましたが、雄介の突然の死により、その夢をあきらめかけていました。そこに突如現れた仙堂麻尋は、雄介の遺した脚本をもとに映画を撮ることを春人に求めます。しかし、麻尋は雄介の死に関わりがあるとされる人物であり、彼女の登場は春人とサークルのメンバーたちに大きな変化をもたらします。

    主人公と彼の友人たちの間で生じる心理的な葛藤や複雑な人間関係が鮮明に描かれており、そのドラマがプレイヤーを引き込みます。物語は、失われた情熱の再燃、過去の出来事への向き合い方、そして未来への一歩を踏み出す勇気に焦点を当てています。ゲームのビジュアルと音楽は、感情的なシーンを美しく演出し、物語性の深さを一層際立たせます。

    本作の魅力は、ただの恋愛ゲームに留まらず、人間関係のもつれや内面的な成長を描くことで、プレイヤーに深い感情移入を促します。各キャラクターの背景が詳細に描かれているため、彼らの行動や決断に対する理解が深まり、多様なエンディングが用意されていることも物語の魅力を高めています。このゲームは、恋愛アドベンチャーゲームを愛する人はもちろん、人間ドラマに興味のあるすべてのプレイヤーにお勧めできる作品です。映画というテーマを通じて、失われた夢を追い求める旅を体験できます。
    また、本作は先にプレイステーション2で発売された『メモリーズオフ #5 とぎれたフィルム』の廉価版となります。

  • ★★★★★ 5.0

    個人的にいいと思います

    メモリーズオフは新作が出る度に新しい取り組みをしていると思います。ただ今まではシステム的に便利になったこと以外はあまり変わったところはなかったんですが、今回はシステムだけでなく全体的に変わっています。主人公の春人がグラフィックに出ているとこや、声も入っていますし、ヒロインの麻尋視点のストーリー等があり新しい取り組みをしようとしているスタッフの意気込みが伝わってきます。ただヒロイン一人一人のストーリーが単調でメモリーズオフシリーズの中ではあっさりとクリアしてしまう面もあり一人一人のストーリーが短いのでちょっと感情移入してプレイ出来なかったです。メモリーズオフシリーズは攻略本がないと100%クリアはなかなか困難ですがこれは麻尋編以外は簡単です。ただ全体的なストーリーはなかなか濃いので僕は星5つにしました。今までのメモリーズオフファンには指示されにくい作品に仕上がっていると思いますが、やり甲斐はあると思います。ただ春人の声はミスマッチかな〜。ちなみに春人の声はロックマンXの声の人です。

  • ★★★★ 4.0

    動き出した、とぎれたフィルムに映るものは。

    メモリーズオフという作品の根幹ともいえる人の生と死、その間にある人との繋がりを、いや、男女の繋がりを上手く描いた作品だと私は思います。(あすかの存在は無視して語っています。私もアレの存在は許せませんので)

    主人公のすべては受け入れられませんが、誰もが目の前に置かれたハードルを飛び越えられる訳ではない。後に退って立ち止まる人や茨を踏む者もいる訳で。

    仙堂の生き方と主人公の生き方に、お互いへの思いが交差した時、初めてフィルムは動き出します。
    お互いを知るという事は、とてもエネルギーを必要とする事を痛感させられる物語だと思います。

    個人としては、サブヒロインルートである香月ルートが、それはそれでその道もアリかなと思わせて好きですが。
    ま、単純に香月が女の子として好きなだけですが。

    物語として、「とぎれたフィルム」という作品としては、やはり仙堂ルートがサブタイトルとメモリーズオフという作品としての芯をしっかりと引き継いでいる様に思います。

    生と死というテーマとキャラクターたちとの年齢が上手く追いついて、悩み葛藤する姿も共感出来る所もあり、私はこの作品がとても好きです。

    長く続いたタイトルは取っ付きにくいかと思いますが、良作なので多くの方にプレイして欲しいと思います。

  • ★★★ ★★ 3.0

    約束の未来、彼女の決意

    「彼が死んだのは私のせい」
    親友を失い、映画制作への迷走を余儀なくされた千羽谷大学・CUM研メンバーの前に突如現れた彼女との出逢いから始まる物語です。
    KID製作の代表作・恋愛アドベンチャーゲーム「Memories Off」シリーズ第5作にあたる本作。
    集大成的な位置づけだった第4作(〜それから〜)とは一転して、前作との繋がりは大幅にカット、恋愛要素もやや控えめにして「映画」というジャンルを主軸に構えたかけがえのない想いと、かつての約束を起点にして繋がる人との絆、信頼、友情を重視した作風になっています。
    いわゆる『ギャルゲー』を意識させないシナリオ構成が安定した旨みを新たな試みで魅せています。
    とはいうもののシリーズの見所である千羽谷の街で繋がる世界観は随所に現れています。
    第3作(想い出にかわる君)で主人公が通っていた千羽谷大学を舞台した点やかつての舞台cubic cafeもほんの少しお話に絡んできます。
    前作登場した木瀬歩がかつての自らの行ないを反省、後悔する成長ぶりを見せたり、(※サブキャラとして本作でも登場)あいかわらず隙の無い仕上がりになっています。
    最後の開放されるシナリオでは旧作とは方法を一新し、メインシナリオの展開が影響しながら、意外な形で物語の謎や真実が明らかになっていきます。
    ちょっとした工夫ながら、最後には晴れやかなすっきりとした心地よさが残ること請け合いです。
    しかし、個人的には過去の約束と「映画」という主軸のシナリオを重視した作風のためか、ボリュームがやや少なく、サブヒロインのシナリオがやや希薄に感じられ、感動よりも安定感、安心感が残るこじんまりとした印象だったのが残念です。

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最終更新日:2024年4月14日 PR