ブライシリーズ|壮大な物語とキャラクターが魅力のリバーヒルソフトの傑作RPG

ゲームシリーズ
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この記事では、1989年にリバーヒルソフトから発売されたロールプレイングゲーム『BURAI』(ブライ)シリーズについて詳しく紹介します。本作は、その独自の世界観と多彩なキャラクター、そして当時の先進的なシステムにより、プレイヤーに深い印象を残しました。また、ゲームだけでなく、小説やサウンドトラックなど、様々なメディアで展開されたブライシリーズの全貌を探ります。

ブライシリーズとは?

ブライシリーズとは?
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『BURAI』シリーズは、1989年に登場したリバーヒルソフトのロールプレイングゲームです。飯島健男氏がシナリオを手がけ、荒木伸吾氏と姫野美智氏がキャラクターデザインを担当しました。また、音楽は女性ロックグループのSHOW-YA(上巻)と元クリスタルキングの今給黎博美氏(下巻)が担当し、豪華なクリエイター陣による作品として注目されました。シリーズは、ゲームだけでなく小説やサウンドトラックなど、様々なメディアで展開され、ファンの間で高い評価を受けました。

ゲームの背景と開発

『BURAI』は、1989年のリリース時に、シナリオ・ゲームデザインを飯島健男氏、キャラクターデザインを荒木伸吾・姫野美智氏、音楽を女性ロックグループSHOW-YA(上巻)と元クリスタルキングの今給黎博美氏(下巻)が手掛けるなど、当時の一流クリエイターが集結して製作されました。これにより、ゲームはリリース直後から話題を集め、そのキャッチフレーズ「敵は二億四千万、挑むは八匹の狼たち!!」と共に、パソコンゲーム業界に衝撃を与えました。

シナリオと構成

当初、『BURAI』は1本のゲームとして開発されていましたが、シナリオのボリュームが大きくなり、結果として上巻・下巻の2本に分けて発売されることが決定しました。上巻は複数のプラットフォームに移植されましたが、下巻はPCエンジン版のみでのリリースとなっています。

パソコン版とコンシューマ版の違い

『BURAI』は、パソコン版とコンシューマ版で異なるシステムやシナリオ進行が採用されています。例えば、パソコン版では、プレイヤーはどの章からでも自由にスタートできる一方で、コンシューマ版では第1部のシナリオ進行が固定されており、任意の章からスタートすることができません。

戦闘システム

パソコン版『BURAI』の戦闘システムは、上巻と下巻で異なります。上巻ではフロントビューが採用されており、能力値は光る玉で表現されます。ダメージを受けるとその輝きが失われ、ひびが入っていきます。装備品には相性があり、相性が良いと性能が上がり、悪いと性能が下がるという特徴があります。

一方、下巻では戦闘がサイドビューに変更され、通行人や大道芸など、通常の戦闘とは異なるシチュエーションが発生する特殊な戦闘もあります。これにより、プレイヤーは新たな戦術を求められることになります。

機種ごとの違い

『BURAI』は、PC-8801、PC-9801、MSX、FM TOWNSなど、さまざまなプラットフォームでリリースされました。各機種ごとにグラフィックやシステムが若干異なり、特にMSX版では難易度が低くなるように調整されています。FM TOWNS版ではマウス操作に対応しており、BGMのアレンジが施されるなど、他のバージョンとは異なる特徴があります。

ブライシリーズの物語

ブライシリーズの物語
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『BURAI』の舞台は惑星キプロス。物語は、強大な力を持つ闇神ダールを復活させようとするビドー・クレラントと、その配下である七獣将との戦いを描いています。プレイヤーは「光の御子」を守るために選ばれた八玉の勇士たちとして、彼らに立ち向かうことになります。

上巻のあらすじ

上巻では、ダールの復活を阻止するために、八玉の勇士たちが集結します。彼らは八つの秘宝「青爆剣」「黄念棒」「紫雷杖」「緑刺剣」「藍裂斧」「白氷鎧」「紅麗鎧」「赤宝鎧」を探し求め、闇神ダールとの戦いに挑みます。

しかし、物語は単純な「光と闇」の対立ではありません。勇士たちは、闇側の種族と出会うことで、光と闇の正義や悪について深く考えさせられます。最終的に、彼らは光神と闇神を天界に帰すために奔走し、壮大なクライマックスを迎えます。

下巻のあらすじ

下巻では、惑星キプロスに一時的な平和が訪れたものの、ビドーとその配下が再び陰謀を巡らせます。天界から新たに現れた神々や、過去の出来事が再び動き出すことで、八玉の勇士たちは再び立ち上がります。彼らは6000年前に遡り、闇神の封印を阻止しようとする歴史改変に挑むことになります。

登場キャラクター

登場キャラクター
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ブライシリーズには、多彩なキャラクターが登場します。ここでは、その中からいくつかの主要なキャラクターを紹介します。

ザン・ハヤテ

海賊団に所属するヒューマン族の青年で、八玉の勇士の一人。母親を失った悲しみから、強大な力を得ることになります。

幻 左京

天界十六神の一柱である竜神の化身で、八玉の勇士として選ばれます。封印された能力を取り戻し、最強の戦士として物語を導きます。

ビドー・クレラント

闇の帝神ダールを復活させた張本人であり、本作の最大の敵。神々の力を持ちながらも、その野望が最終的に彼を破滅へと導きます。

シリーズの一覧

ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)

ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)
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『ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)』は、1989年にリリースされたシリーズ第1作です。本作は、惑星キプロスを舞台に、強大な力を持つ闇神ダールを復活させようとする謎の美青年ビドー・クレラントと、その配下である七獣将たちとの戦いを描いています。プレイヤーは「光の御子」を守るために選ばれた八玉の勇士たちを操作し、彼らの物語を追体験することになります。

シナリオとキャラクター

『ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)』では、八玉の勇士たちがそれぞれの冒険を経て集結するまでの過程が描かれています。各勇士にはそれぞれの物語があり、彼らが集まることで一つの大きな物語が展開されます。特に、海賊団に所属するザン・ハヤテや、天界十六神の一柱である幻 左京など、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。

ゲームシステム

『ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)』の戦闘はフロントビュー形式で進行します。キャラクターの能力値は光る玉で表現され、ダメージを受けるとその輝きが失われ、ひびが入るという独特なシステムが採用されています。また、装備品には相性があり、相性が良いと性能が上がり、悪いと性能が下がるという特性があります。移動中には修行が可能で、設定した能力値が徐々に上昇します。さらに、キャラクターに対応する本を読むことで新しい技を覚えることもできます。

評価と影響

『ブライ 八玉の勇士伝説(BURAI 上巻)』は、その独特なシナリオやキャラクター、システムにより、当時のゲーム業界に大きな影響を与えました。特に、複数の章から自由にスタートできる構成や、戦闘システムの斬新さは、多くのプレイヤーに新鮮な驚きを与えました。

ゲームソフト

PCエンジン版
ブライ 八玉の勇士伝説(CD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|リバーヒルソフト|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
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メガCD版
ブライ 八玉の勇士伝説(メガCD専用)|メガドライブ (MD)|セガ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
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スーパーファミコン版
ブライ 八玉の勇士伝説|スーパーファミコン (SFC)|アイ・ジー・エス|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
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ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)

ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)
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『ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)』は、上巻の続編として1990年にリリースされました。本作では、八玉の勇士たちが集結し、ビドー・クレラントとその配下との最終決戦に挑みます。物語は上巻から続く壮大なストーリーを引き継ぎ、クライマックスに向けて展開されます。

シナリオとキャラクター

『ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)』では、上巻で描かれたそれぞれの勇士たちの物語が収束し、ビドーとの最終決戦に向けた壮絶な戦いが描かれます。特に、歴史改変や天界からの新たな神々の登場など、予測不可能な展開がプレイヤーを引き込みます。PCエンジン版では、シナリオの再構成・ビジュアルシーンの描き直しと新規追加・キャラクターボイス及び新規BGMの追加が行われている。

ゲームシステムの進化

『ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)』では、戦闘がサイドビュー形式に変更され、よりダイナミックな戦闘が楽しめるようになっています。また、通行人や大道芸など、通常の戦闘とは異なるシチュエーションが追加され、ゲームプレイに新たな要素が加わっています。これにより、プレイヤーは戦略を考える楽しさを一層味わうことができます。PCエンジン版のシステムでは、パソコン版下巻を踏襲しておらず、戦闘は従来通りのフロントビュー。前作から続投しているキャラクターの一部で声優が変更されている。

評価と影響

『ブライ2 闇皇帝の逆襲(BURAI 下巻 完結編)』は、上巻の成功を受け、さらに進化したシステムと壮大なシナリオでプレイヤーを魅了しました。特に、サイドビュー形式の戦闘や、キャラクター同士の関係性が深まるストーリー展開は、多くのファンから高く評価されています。

ゲームソフト

PCエンジン版
ブライ2 闇皇帝の逆襲(スーパーCD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|リバーヒルソフト|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
リバーヒルソフトより1992年12月18日にPCエンジンのCD-ROM2専用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。『ブライ 八玉の勇士伝説』の続編となる。ストーリーも前作からの続きとなっており、八玉の勇士のエピソードを5章までに描…

小説版『BURAI』シリーズ

小説版『BURAI』シリーズ
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『BURAI』シリーズは、小説としても展開されており、飯島健男氏が手掛けた全10巻の小説が刊行されています。小説版では、ゲームでは描かれなかったキャラクターの背景や物語の詳細が描かれており、ゲームファンにとっては必読の内容となっています。

シナリオとキャラクター

小説版では、ゲームの物語をベースにしつつ、より深いキャラクター描写や複雑なプロットが展開されています。特に、八玉の勇士たちの内面や、彼らの冒険の過程で出会うキャラクターたちの詳細な描写が魅力です。

評価と影響

小説版『BURAI』は、ゲームファンからの評価が高く、ゲームの世界観をさらに広げる作品として多くの支持を得ました。特に、ゲームでは語られなかった細部が描かれている点が、ファンの間で好評を博しています。

駿河屋 -BURAI(ブライ)(1) / 柿沼秀樹(ライトノベル)

ブライシリーズの評価とその後の展開

ブライシリーズの評価とその後の展開
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シリーズ全体の評価

『BURAI』シリーズは、その斬新なシナリオ、キャラクターデザイン、ゲームシステムにより、リリース当初から高い評価を受けました。特に、PCエンジン版やMEGA-CD版の移植により、シリーズの魅力が広く伝わり、多くのファンを獲得しました。

サウンドトラックと他のメディア展開

『BURAI』シリーズは、サウンドトラックや関連書籍など、他のメディアでも展開されました。サウンドトラックは、PC版とコンシューマ版の両方がリリースされ、シリーズの音楽もまた多くのファンに愛されています。また、スーパークエスト文庫から刊行された小説シリーズも、ゲームファンにとって貴重な資料となっています。

まとめ

まとめ
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『BURAI』シリーズは、その斬新な世界観、深いシナリオ、そして魅力的なキャラクターたちにより、今なお多くのファンに愛され続けています。ゲーム、そして小説としても展開された本作は、1980年代から1990年代にかけての日本のゲーム業界における重要な作品として、その名を刻んでいます。シリーズの各作品は、それぞれが独自の魅力を持ち、プレイヤーに強い印象を残しました。もし未プレイの方がいるなら、ぜひ一度この壮大な物語に触れてみてください。

ブライシリーズの一覧

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この記事を書いた人
カズタマ

幼少期からファミコンにとっぷりハマったヘビーゲームユーザーで、自身でもスマホ用ロールプレイングゲーム「無限の迷宮」を制作している。株式会社デザイナーズパレットの代表取締役。

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