シミュレーションRPG、「アルバートオデッセイ」シリーズについてお話しします。このシリーズは、1993年にサンソフトからリリースされたスーパーファミコン用ソフトで、主人公アルバートが魔術師オズワルドの世界征服計画を阻止する冒険を描いています。さっそく、この魅力的なゲームシリーズの詳細を見ていきましょう。
ゲームシリーズの基本
「アルバートオデッセイ」は、主人公アルバートを操り、魔法の力を秘めた少女ソフィアと親友の僧侶ノイマンと共に、魔術師オズワルドの野望に立ち向かうシミュレーションRPGです。ゲーム内では、オーソドックスなコンピュータRPGの要素とシミュレーションRPGの要素が絶妙に組み合わさっており、村や町での移動が一般的なRPGタイプで、ワールドマップやダンジョン内での戦闘がシミュレーションRPGタイプとなっています。
ストーリーの舞台
物語は、かつて魔術師オズワルドが世界征服を企て、魔法の力を秘めた少女ソフィアによって世界の果てへと追放されたことから始まります。しかし10年後、オズワルドは再び力をつけて征服計画を再開。そこで、勇者アルバートは仲間たちと共にオズワルドを打倒する冒険に挑むのです。王族の血を引くアルバートの冒険が、プレイヤーの手で進行していきます。
開発秘話:ファンタジーの世界へ
「アルバートオデッセイ」の開発は、サンソフト所属のスタッフが原型となる企画を進めていましたが、行き詰まった際にスタッフの一人である森達男の元に相談が寄せられました。ゲームシステムは既に出来上がっていましたが、主人公がメカであったことに対し、森は「RPGならファンタジーにしたほうが良い」と判断。こうして世界観が生まれました。開発者たちは『ドラゴンクエストシリーズ』や『ファイナルファンタジーシリーズ』に影響を受け、裏設定やグラフィックにもこだわりました。
評価と反応
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、戦闘システムの改善が評価されつつも、見た目の見づらさや序盤戦の難易度についても言及されました。しかし、慣れると楽しいとの意見もありました。読者投票による「ゲーム通信簿」では、21.7点(満30点)の高評価を獲得。『Theスーパーファミコン』の「ザ・テストプレイ」では、戦略的なバトルや派手なアニメーションに好意的な意見が寄せられましたが、シナリオの活かし切れなさや戦闘の1ターンの長さなどに否定的な意見もありました。
シリーズの一覧
第1作「アルバートオデッセイ」の成功を受けて、その続編となる「アルバートオデッセイII 邪神の胎動」が制作されました。また、外伝作品として純粋なロールプレイングが楽しめる「アルバートオデッセイ外伝 LEGEND OF ELDEAN」も発売されています。
アルバートオデッセイ
スーパーファミコン用ソフトとして発売されたシミュレーションRPG。主人公の勇者アルバートを操作し、親友のノイマン、少女ソフィアと共に魔術師オズワルドによる世界征服を阻止する事を目的としたゲーム。村や町での移動はオーソドックスなコンピュータRPGタイプで、ワールドマップやダンジョン内での移動と戦闘がシミュレーションRPGタイプとなっている。
アルバートオデッセイII 邪神の胎動
スーパーファミコン用ソフトとして発売されたシミュレーションRPG。『アルバートオデッセイ』の続編。主人公のディーンを操作し、復活したオズワルドやグローバス王の野望を阻止する事を目的としている。基本的なゲームシステムは前作と同様であるが、戦闘中に仲間をすり抜けての移動が可能になった他、町への出入りを全員で行うようにするなど改良されている。
アルバートオデッセイ外伝 LEGEND OF ELDEAN
セガサターン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。従来のシリーズと違い、ワールドマップやダンジョン内での移動も全てオーソドックスなコンピュータRPGタイプで進行していくようになっている。戦闘もターン制のコマンド入力方式で行われる。また、キャラクターボイスの導入などにより、演出が大幅強化されている。アルバートオデッセイシリーズはこの作品で完結している。
まとめ
「アルバートオデッセイ」シリーズは、ファンタジーの世界で繰り広げられる冒険と戦略が絶妙に組み合わさった素晴らしいゲームシリーズです。第1作の「アルバートオデッセイ」では、プレイヤーは主人公アルバートと共に、仲間たちと協力して強大な敵に立ち向かいます。戦略的なバトルや魅力的なストーリーが、プレイヤーを引き込むことでしょう。ぜひ、この素晴らしい冒険に参加して、ファンタジーの世界を満喫してみてください。