「ドラゴンスレイヤーシリーズ」(Dragon Slayer series)とは、日本ファルコムによるコンピュータゲームシリーズです。略称は「ドラスレ」とも呼ばれ、1984年に発売された『ドラゴンスレイヤー』(以下『I』)を第1作とするこのシリーズは、木屋善夫がプログラマとして指揮を執り、各作品ごとに独自のタイトルとナンバリングが付けられています。
シリーズの背景 © 1990 セガ All Rights Reserved. 1984年に発売された『ドラゴンスレイヤー』は、木屋善夫の指揮の下で開発され、その後のファルコム作品も「ドラゴンスレイヤー」の名を冠するようになりました。木屋が退社した後、ファルコムはシリーズを終了させることを決定し、『風の伝説ザナドゥII』を「The Last of Dragon Slayer」として発売しました。この作品をもってドラゴンスレイヤーシリーズは解体され、各作品は独自のシリーズとして継続されることとなりました。
シリーズの共通性 『ドラゴンスレイヤー』シリーズの各作品は、ドラゴンを倒すことを最終目的としています。最初の作品『I』では、「王冠を4つ手に入れてドラゴンを倒す」という目的があり、その後の作品でも「ドラゴンスレイヤー」という武器を手に入れるために王冠を集めるという形式が引き継がれました。ただし、シリーズ第7作目の『ロードモナーク』にはドラゴンが登場しません。
シリーズ作品 以下は、ドラゴンスレイヤーの名を持つ8つの主要シリーズです。木屋の退社後に作られた派生作品は「ドラゴンスレイヤー」の名を持たず、独自のシリーズとして扱われますが、『風の伝説ザナドゥII』だけは例外として「The Last of Dragon Slayer」を名乗っています。
ドラゴンスレイヤー © 1997 ビクター All Rights Reserved. 1984年に発売された『ドラゴンスレイヤー』は、日本ファルコムによるコンピューターロールプレイングゲームで、シリーズの第1作目にあたります。システムを簡略化し、パズル要素を含むアクションロールプレイングゲームの元祖とされていますが、実際には「時間制限のあるターン制」ロールプレイング・パズルゲームでした。主要なパソコン機種に移植され、後年にはゲームボーイやセガサターン(ファルコムクラシックス)にも移植されています。
セガサターン版
ファルコムクラシックス|セガサターン (SS)|ビクター|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ビクターより1997年11月6日にセガサターン用ソフトとして発売されたオムニバスゲーム。イース1とドラゴンスレイヤーとザナドゥの3本が収録されている。翌年にはイース・エターナルが発売されておりアレンジが似ていることから雛形となったのかもし…
ザナドゥ © 1986 日本ファルコム All Rights Reserved. 『ザナドゥ』 (XANADU -Dragon Slayer II-) は、1985年に日本ファルコムが発売したアクションロールプレイングゲームで、シリーズ第2作目にあたります。日本国内のパソコンゲームとして約40万本の売り上げを記録し、続編やリメイク版も数多くリリースされました。
ロマンシア © 1987 トンキンハウス All Rights Reserved. 『ロマンシア』(Romancia)は、1986年に発売されたサイドビュー方式のアクションアドベンチャーゲームです。シリーズ第3作目で、主人公「ファン・フレディ」がロマンシア王国の王女セリナを救出することを目的としています。謎解きの難易度が非常に高く、当時話題となりました。
ファミコン版
ロマンシア|ファミコン (FC)|トンキンハウス|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
トンキンハウスより1987年10月30日にファミコン用ソフトとして発売されたファンタジー風本格アクションアドベンチャー。人気パソコンゲームからの移植作品となる。さらわれたセレナ姫を救うため、主人公ファン・フレディ王子がロマンシア王国を舞台…
ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー © 1987 ナムコ All Rights Reserved. 『ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー』は、シリーズ第4作目となる1987年に発売されたアクションRPGです。ウォーゼン一家のキャラクターを操作し、ダンジョン内の「クラウン」を入手してドラゴン「ディルギオス」を倒すことが目的となります。各キャラクターが異なる能力を持ち、個性を活かしてダンジョンを攻略するゲームです。
ファミコン版
ドラゴンスレイヤー4 ドラスレファミリー|ファミコン (FC)|ナムコ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ナムコより1987年7月17日にファミコン用ソフトとして発売されたアクションRPG。ザナドゥ、ロマンシアと続いたドラゴンスレイヤーシリーズの第四弾。パソコンからの移植作。一連のドラスレ作品とは毛色が異なり、パズル要素を強く含んだアクション…
ソーサリアン © 1990 セガ All Rights Reserved. 『ソーサリアン』は、1987年12月に発売されたアクションロールプレイングゲームで、シリーズ第5作目にあたります。最大の特徴はゲーム本体と独立した追加シナリオが存在し、無限に楽しめる拡張性のあるシステムです。多くの追加シナリオが発売され、様々な機種に移植されました。
メガドライブ版
ソーサリアン|メガドライブ (MD)|セガ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
セガより1990年2月24日にメガドライブ用ソフトとして発売されたアクションRPG。パソコンからの参入作で、『ドラゴンスレイヤー』シリーズの第五弾。多岐に渡るシナリオのクリアや、アイテムの収集、魔法の作成を通し、自分の作ったキャラクターの…
PCエンジン版
ソーサリアン(スーパーCD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|ビクター|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ビクターより1992年7月17日にPCエンジンのスーパーCD-ROM2専用ソフトとして発売されたアクションRPG。パソコンからの参入作で、『ドラゴンスレイヤー』シリーズの第五弾。多岐に渡るシナリオのクリアや、アイテムの収集、魔法の作成を通…
ドリームキャスト版
ソーサリアン 七星魔法の使徒|ドリームキャスト (DC)|ビクター|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
日本ファルコムから発売された『ドラゴンスレイヤーシリーズ』第5作目のドリームキャスト移植作。主人公の「ソーサリアン」と呼ばれるキャラクター達を操作し、魔法と武力のみが支配する世界で自らの力を試すために危険な冒険を行うことを目的としている。…
ドラゴンスレイヤー英雄伝説 © 1991 ハドソン All Rights Reserved. 『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』は、シリーズ第6作目で、ストーリーを重視したコマンド選択型のRPGです。リアルタイム・アクション系のスタイルから一転し、オーソドックスなRPGとして登場しました。後に「英雄伝説シリーズ」として独立し、様々なリメイクや続編が発売されました。
メガドライブ版
ドラゴンスレイヤー英雄伝説|メガドライブ (MD)|セガ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
セガより1994年9月16日にメガドライブ用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。「ドラゴンスレイヤーシリーズ」の第6作目であり、「英雄伝説シリーズ」の第1期に当たり、その舞台から「イセルハーサ編」と呼ばれる。イセルハーサを舞台と…
PCエンジン版
ドラゴンスレイヤー英雄伝説(スーパーCD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|ハドソン|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ハドソンより1991年10月25日にPCエンジンのスーパーCD-ROM2専用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。「ドラゴンスレイヤーシリーズ」の第6作目で、その後に独立した『英雄伝説シリーズ』の「イセルハーサ編」の第1作目となる…
スーパーファミコン版
ドラゴンスレイヤー 英雄伝説|スーパーファミコン (SFC)|エポック社|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
エポック社より1992年2月14日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。「ドラゴンスレイヤーシリーズ」の第6作目で、その後に独立した『英雄伝説シリーズ』となる。英雄伝説シリーズの「イセルハーサ編」の第1作目と…
セガサターン版
英雄伝説1&2 The Legend of Heroes|セガサターン (SS)|GMF|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
GMFより1998年9月23日にセガサターン用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。日本ファルコムの看板RPG、英雄伝説シリーズの原点『ドラゴンスレイヤー英雄伝説1』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説2』のカップリング移植作品。英雄伝説…
プレイステーション版
英雄伝説1&2|プレイステーション (PS1)|GMF|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
GMFより1998年6月25日にプレイステーション用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。ファルコムの人気RPG『英雄伝説』シリーズの『1』と『2』を完全移植している。イセルハーサ大陸を舞台に、ファーレーン王国王子セリオスが国を取…
ロードモナーク © 1992 エポック社 All Rights Reserved. 『ロードモナーク』は、1991年に発売された箱庭系リアルタイムストラテジーゲームで、シリーズ第7作目にあたります。ドラゴンは登場しませんが、プレイヤーユニットとしてデフォルメされたドラゴンが存在するマップセットもあります。後にスーパーファミコンやWindowsなど多くの機種に移植されました。
スーパーファミコン版
ロードモナーク|スーパーファミコン (SFC)|エポック社|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
エポック社より1992年10月9日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたシミュレーションゲーム。パソコンからの移植作品。ゲーム内の各マップには4つの国が配置されており、そのうち1つの国に対し、プレイヤーはユニットと呼ばれるキャラクタ…
メガドライブ版
ロードモナーク とことん戦闘伝説|メガドライブ (MD)|セガ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
セガより1994年6月24日にメガドライブ用ソフトとして発売されたシミュレーションRPG。パソコンゲーム『ドラゴンスレイヤーシリーズ』の第7作目という位置付となる。各マップには4つの国が配置されており、プレイヤーはそのうち1つの国に対し、…
プレイステーション版
ロードモナーク 新・ガイア王国記|プレイステーション (PS1)|東芝EMI|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
東芝EMIより1998年12月23日にプレイステーション用ソフトとして発売されたリアルタイムシミュレーションゲーム。パソコン版で人気を博したSLG『ロードモナーク』シリーズのPS版となる。ストーリー性が加わってよりドラマチックに展開する全…
風の伝説ザナドゥ 『風の伝説ザナドゥ』は、日本ファルコムが初めて家庭用ゲーム機に自社参入し、PCエンジン SUPER CD-ROM2用に開発したアクションロールプレイングゲームシリーズです。『ドラゴンスレイヤーシリーズ』の最終作となる第8作目であり、木屋善夫が最後に手掛けた作品です。続編の『風の伝説ザナドゥII』もヒットし、ラジオドラマなどのメディアミックスも行われました。
© 1994 日本ファルコム All Rights Reserved. PCエンジン版
風の伝説ザナドゥ(スーパーCD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|日本ファルコム|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
日本ファルコムより1994年2月18日にPCエンジンのスーパーCD-ROM2専用ソフトとして発売されたアクションRPG。日本ファルコムが初めて家庭用ゲーム機に向けて開発した作品となる。フィールドではトップビューだが、各章の最後にあるボスス…
風の伝説ザナドゥ2(スーパーCD-ROM2専用)|PCエンジン (PCE)|日本ファルコム|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
日本ファルコムより1995年6月30日にPCエンジンのスーパーCD-ROM2専用ソフトとして発売されたアクションRPG。『風の伝説ザナドゥ』の続編。前作の邪竜ダルダンティスとクレーネジュエルとの壮絶な戦いから3年後を描いており、全8章で構…
シリーズの魅力 © 1988 トンキンハウス All Rights Reserved. 多様なゲームプレイ ドラゴンスレイヤーシリーズは、各作品ごとに異なるゲームプレイを提供し、プレイヤーを飽きさせない工夫がされています。アクションRPGからアクションアドベンチャー、リアルタイムストラテジーまで、多彩なジャンルが揃っており、それぞれに異なる楽しさがあります。
独創的なゲームデザイン シリーズ各作品は、独自の世界観とゲームシステムを持っており、プレイヤーに新しい体験を提供します。特に、パズル要素を取り入れた『ドラゴンスレイヤー』や、拡張性のあるシナリオシステムを持つ『ソーサリアン』など、革新的なデザインが多く見られます。
高い挑戦性 ドラゴンスレイヤーシリーズの多くの作品は、高い難易度と挑戦的なゲーム内容が特徴です。謎解きや戦略的なプレイが要求され、達成感を得られる設計になっています。特に『ロマンシア』や『ザナドゥ』は、その難易度の高さが話題となりました。
コミュニティとのつながり シリーズは、プレイヤーコミュニティとの強い結びつきを持っています。一般公募でアイデアを募ったり、追加シナリオを提供するなど、ファンとの対話を重視しています。これにより、シリーズに対する愛着が深まり、多くのファンに支持されています。
歴史的価値とレトロゲームの魅力 ドラゴンスレイヤーシリーズは、1980年代から1990年代にかけての日本のゲーム文化を象徴する作品群です。シリーズの各作品は、その時代の技術とデザインを反映しており、レトロゲームファンにとっては貴重な存在です。過去のゲームを通じて、当時のゲームデザインや技術の進化を感じることができます。
まとめ © 1987 ナムコ All Rights Reserved. ドラゴンスレイヤーシリーズは、多様なゲームプレイ、独創的なデザイン、高い挑戦性、コミュニティとのつながり、そして歴史的価値という多くの魅力を持っています。シリーズ全体として高品質なゲーム体験を提供し、現在でも多くのゲームファンに愛されています。木屋善夫の独創性とファルコムの技術力が結集したこのシリーズは、今後もゲーム史において重要な位置を占め続けることでしょう。
ドラゴンスレイヤーシリーズの一覧
ゲーム一覧|ドラゴンスレイヤーシリーズ|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
【ゲーム一覧】から「ドラゴンスレイヤーシリーズ」の文字が含まれるゲームタイトルを紹介しています。ピコピコ大百科は今まで販売されたテレビゲームソフトのデータベース(ゲームカタログ)です。レトロゲームから最新ゲームまで任天堂、セガ、ソニーなどの...