アレックスキッドは、セガのビデオゲームに登場する特異なキャラクターです。猿のような姿を持ち、「オパオパ」や「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が現れる以前に、1980年代にセガのマスコットとして輝いていました。彼のフルネームは「アレックス・キッド・オサール」で、「オサール家の王子」を意味しています。
生息地はアリエス星で、彼はマウンテン山で「ブロッ拳」という奥義の鍛錬に励んでいました。おにぎりが大好物で、これは日本国外版ではハンバーガーに変更されています。このページではそんな「アレックスキッド」シリーズのゲームについて紹介します。
デビュー作:『アレックスキッドのミラクルワールド』
彼のデビュー作である『アレックスキッドのミラクルワールド』は、セガ・マークIII向けに企画され、『スーパーマリオブラザーズ』に匹敵する売れ行きを目指していました。このゲームでは、左ボタンでのジャンプやパンチ攻撃、乗り物やボス戦のジャンケンが特徴で、当初は『ドラゴンボール』のゲーム化作品としてスタートしていた経緯があります。
変遷と評価
しかし、制作に携わった者たちの証言によれば、元々は『ドラゴンボール』のゲームとして進んでいた企画が、版権取得の失敗により急遽変更されたという興味深いエピソードが存在します。
時が経つにつれて、アレックスキッドは日本では1990年代以降に忘れ去られ、『セガガガ』で初めて再認識されたとのこと。しかし、海外では今でも彼の人気が高く、特に欧州圏や南米圏ではセガのレトロゲームを現行機種に移植リリースする際に重要な存在とされています。
シリーズのゲーム一覧
アレックスキッドのミラクルワールド
アレクシリーズの第一作。ラダクシャンの王子アレックスキッド(アレク)が、自分の国を救うために冒険していく。多彩なアイテムや面構成、豊富な登場キャラクターが魅力となっている。また、敵ボスとの対決はジャンケンとなっているのも本作の特徴となる。
アレックスキッド・ウィズ・ステラ ザ・ロストスターズ
アーケードでの作品で、2P同時プレイが可能な点が特徴です。ショットによる攻撃や可愛らしいキャラクターデザインが一定のギャルゲーファンに支持されました。
BMXトライアル アレックスキッド
アレックスキッドが主人公のパドルコントロールを使ったBMXレースゲームとなる。パドルコントロール専用ソフトなので、ボタンを押すとアクセルで放すとブレーキというシンプル操作となっている。ウィリー台に乗ると一定時間ウィリー走行し、体当たりで敵を倒す事も可能。また、FM音源にも対応している。
アレックスキッド ザ・ロストスターズ
「アレックスキッド」のゲーム第2段となる。アーケードからの移植作品だが、移植にあたりかなりのアレンジが加えられている。プレイヤーは主人公のアレクを操り、アクションステージのクリアを目指す。ステージの最後までたどりつけばミラクルボールを手に入れることができ、次の面に進むことが可能となる。
アレックスキッド ハイテクワールド
日本国外版マスターシステム向けの作品で、ゲームセンターを舞台にした展開が特徴ですが、シリーズの設定矛盾が指摘されています。
アレックスキッド 天空魔城
セガのオリジナルキャラクター「アレックスキッド」が活躍するゲーム作品。ステージはパンチとキックで敵を倒して進んでいく。ただ、ボスキャラクターとはジャンケンで勝負するといった異色の内容となっている。全体的に低年齢層向けの要素が多いゲームとなる。
アレックスキッドのシノビワールド
マークIII版『忍 -SHINOBI-』のゲームシステムを組み合わせたアクションゲームで、欧米で高い評価を受けましたが、セガは次回作の開発を見送る決断を下します。
アレックスキッドのミラクルワールドDX
35年ぶりとなるシリーズ最新作として、『アレックスキッドのミラクルワールドDX』が2021年に発売されました。古典的な作品を現代風にリメイクし、ファンにとって待望の新作となりました。
まとめ
アレックスキッドのシリーズは、時代とともに様々な試練に直面しましたが、その特異な魅力と個性は今なお多くのファンに支持されています。35年の歳月を経て復活した最新作は、新旧のファンにとって心躍るものとなりました。アレックスキッドの冒険は、未来にも続いていくことでしょう。